若いヤツが育たない?建設現場の人材育成。若い人材が育つ環境づくり

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こんにちは。
橋と申します。

私は舗装土木関係を中心に20代から30代前半までの約15年間、現場で働いてきました。

その後、ホームページを作ったりしている関係で土木建築業界の社長と接する機会があるのですが、どこの会社も「若いやつが育たない」「すぐに辞めていく」と悩んでいられる方も多いです。

ただでさえ人手不足の業界なのに人材育成も上手くいっておらず、そのうえ辞めていく人も多ければ「穴の開いたバケツに水を注ぎ続ける」ようなもので慢性的な人材不足に陥ってしまいます。

私自身、過去に土木舗装の会社で働いていたときから、現場での人材育成にはモヤモヤを感じていました。
はっきり言って現場レベルで「若い人を育てよう」と考えている人って少ないんじゃないかと。

そんなこともあり、土木舗装関連の会社から「若いやつが育たない」「人が辞めていく」という相談を受けてアドバイスしたことがありましたので、もしも同じようなことで悩んでいる社長さんや現場の職長/班長さんへ、参考になればと思いつづっています。

このページでは、求人の話しはいったん置いておいて人材育成についてお伝えしていきますので参考になれば幸いです。

結論。仕事を教える上司や職人の意識改革が必要

建築現場の作業風景。重機とスコップの手元

なぜ若い人間が育たないのか、最初に結論を申し上げます。

あなたが土木・建築会社を経営する社長。
または現場に出ていない上層部の方なら

若い人材が入ってきたとき現場を仕切る人間や職人に

「仕事教えてやってくれよ」
とか
「面倒見てやってくれよ」

と、伝えて終わりにしていませんか?

「若い人材を育ててやって」と伝えただけでは育たない理由

そもそも
「仕事教えてやってくれよ」
とか
「面倒見てやってくれよ」

では育ちません!

と、言い切れる理由は

仕事の種類が限られている
という問題があげられます。

アスファルト舗装の場合
  • レーキ
  • コテ
  • スコップ
  • 転圧
  • 重機
土木の場合
  • スコップ
  • 重機

現場によっては他にも作業はありますが、作業の種類は限られていて作業ごとに必要な人間も限られています。

若い人材が育つと
上の人間がやる作業がなくなります。

これは会社の構造の問題もあると思いますが…

 

現場のトップに立つ人間が、それ以上に出世するポストがないからです。

なので、

仕事を教えて若い人間が育った時のメリットを伝えるべきです。

作業の種類には限りがある

例えば、若い人間が育って

現場で職人仕事ができるようになると
「じゃぁ俺がスコップやるのか」
「俺が雑用やるのか」

さらには
「俺もう用無しか」

と、不安を覚える人もいます。

というかこの思考の職人、実は多いのではないかと感じています。

実際、私が現場で働いていたときも「それくらい自分がやるよ」と先輩の職人に言ったとき「俺の仕事なくなるじゃないか」と半分冗談交じりで言われた経験がありますが、他の現場でもやはり一緒になると自分の仕事を譲らない傾向にありました。

また、現場仕事を辞めたあと、とある外構工事をしている会社に相談を受けたとき、
自分の経験を踏まえて「若い人を育てるためにも、班長に管理の仕事も任せたらどうですか?」と伝えたことがありました。

その会社では、本当に管理の仕事もさせて見たそうなのですが、
半月位経った頃、管理を任していた職人に、「現場から離れて事務仕事をさせるなんて、俺もう必要なくなったのかと思った」と悩んでいた。
と打ち明けられたそうです。

よくよく話を聞いたら、社長さんはただ任せただけで「なぜ任せるのか」という理由は言わなかったそうです。汗

教える方にもメリットがあると伝えるべき

現場の大きさや作業の種類も限られているので、若い人材が育つと「下っ端の作業は誰がやるの?」という話になります。

若い人を育てるメリット
  • 仕事を教えると上の人間が楽になる
  • 若いやつを育てると自分の評価に繋がる
  • 仕事を教えて現場が円滑に回るようになれば評価に繋がる

というように、育てた人間や現場を仕切る班長/職長が、自身の評価に繋がるメリットを納得できるよう伝えることが大切だと自分の経験から踏まえても感じています。

上下関係やキャリアに関係なく、上の立場の人間もスコップを持ったりダンプを走らせたりできるように配慮すべきです。

会社の構造上の問題も

ミキサー車と生コン打設現場

建築・土木の会社でも中小企業の多くは下記のような構造でしょう。

土木・建築会社の業務構造の図

現場で働いている人間にとって、現場で働くより上の出世がない。
という会社がほとんどでしょう。

中には社長自身も現場で働く職人さんであるケースも少なくないでしょう。

現場で働く以上の立場がない

現場で仕事をしている職人にとって、現場で働く以上の立場がないということ。
見習いで入って、手に職をつけて職人になる。

現場を回していけるようになった後の役割がない。
ということは、職人は職人のまま退職(引退)を迎える訳です。

そうなると、上が詰まってしまいます。

職人さんもスーツを着たりパソコンの前に座ることは望んでいないでしょうけどね…

教えるのが得意な人、得意じゃない人

役割分担も課題だと感じています。

教えるのが得意な人と、そうじゃない人がいるでしょう。

いまの40代50代は仕事を丁寧に教わってきた人が少ない

一昔前は、

仕事は見て覚えろ
職人の技を盗め!

と言われた時代です。

そうやって仕事を覚えてきた職人さんは、人を育てたり丁寧に教えられる人が少ないと感じています。

現場の長だからとかキャリアが長いからという理由で若い人材を任せるのではなく、人材を育てるのに適している人間を見極める必要があるのではないでしょうか。。

実際にやらなきゃ技術は見につかない

成長グラフ

私は、現場で働いていた約15年の中で、舗装屋が一番長く10年くらい経験しました。

その中で、割と転職した方だと思いますが、

複数の会社を渡って感じたことは、積極的に作業をやらせてくれる会社が少ないという点です。

もちろん、現場は一つひとつ真剣勝負ですから、経験のない人間にやらせるわけにはいかない。というのも御もっともです。

ただ、5~6社渡り歩いた中で2社目に努めた会社が、積極的に教えてくれたおかげで一連の仕事を覚えることができました。

もちろん、すぐに職人レベルには達しませんが、

その1年半程度で鉄輪やバックホーも扱ったし、レーキも小さな平米数なら任せてもらえるようになりましたし

その後、他の舗装屋へ転職したときの自信にもなりました。

ただ、実際に他の舗装屋へ転職してみると

  • レーキ
  • 重機
  • 転圧

と役割が決まっていたので「スコップ」と「コテ」ばかりという経験もしました。

さいごに

実際に現場レベルで実践するのは簡単じゃないと思いますが、人材不足が深刻化するなかで「辞める人のせい」にするのではなく育つ環境・やりがいのある環境へと改善していくのも大切だと思います。

私自身が「できる人間」だったか「できない人間」だったかの自己評価は置いておいて…

「意欲のある人ほど辞めていく」なら注意です。

さらに下の人間が入ってこないとか
上が詰まっているという理由で、雑用仕事ばかりさせていたら頑張りたい人ほど「このままこの会社にいて仕事を覚えられるのだろうか」と不安に感じるでしょう。

  • 成長している
  • 役に立っている
  • 技術が身についている

と、実感させるのも大事だと思います。

そのためにも、

  • 仕事を教えると上の人間が楽になる
  • 若いやつを育てると自分の評価に繋がる
  • 仕事を教えて現場が円滑に回るようになれば評価に繋がる

と、若い人を育てると自分が評価されると認識させることが大事だと思います。

ただでさえ人材不足の業界です。

求人にチカラを入れるのも大切ですが、若い人材が辞めずに長く続く環境づくりも大事です。

ちょっと偉そうに語ってしまいましたが…苦笑
このお話が何か少しでも参考になれば幸いです。

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2019年7月26日

2 件のコメント

  • はじめまして。51歳元経営者です。大学の頃に土木のバイトをさせて頂く機会がありました。

    ある方のお誘いで、2つの業種からお誘い来てます、不安材料は年齢です。ひとつは土木会社のお誘いです。道路の路床関係だと思います。もうひとつは杭打ちの会社で6人程の小さな会社で、後には、ついで欲しいと言われております。また会社を起こしたいと考えており現在は大学の建築学科にて土木施工管理者の資格を取得しようと座学を学んでおります。

    • 橋本様

      コメントありがとうございます。

      現在、土木施工管理者の資格取得に向け学んでいるとは、
      素晴らしいですね。

      私は40代ですが、その決断と行動力はすごいです。
      尊敬します。

      土木の仕事、肉体労働は年齢的な不安がどうしても付きまといますよね。

      私の知る範囲では、腰を痛めてしまうとどうしても厳しくなるのかなという気がしています。

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